青函トンネル開業、青函連絡船「車両航送」の歴史に幕

【青森/函館 3月13日】

本日、津軽海峡を貫く「青函トンネル」が待望の営業運転を開始した。構想から半世紀、着工から24年の歳月と巨額の国費を投じた世紀の難工事がついに結実し、北海道と本州が一本のレールで結ばれた。

午前1時過ぎ、一番列車の快速「海峡」が函館駅および青森駅を出発。トンネル内では、最深部約240メートル(海面下)の過酷な条件下で維持される巨大な空間を、列車が滑るように駆け抜けた。トンネルの総延長は53.85キロメートルに及び、交通用トンネルとしては世界最長を記録している。

これにより、長年「海の関所」として、貨車や客車をそのまま船内に積み込んで運んできた青函連絡船の「鉄道連絡」という輝かしい使命は、本日をもって終了する。

青森・函館の両港では、最後の日を迎えた連絡船「八甲田丸」や「摩周丸」をひと目見ようと、早朝から多くの市民や鉄道ファンが詰めかけた。午後、最後の定期便(第22便・十和田丸)が岸壁を離れる際、船内の車両甲板に貨車が吸い込まれていく光景は、もう見られない。見送る人々からは「ありがとう」の声が上がり、海峡のシンボルとの別れを惜しんだ。

来月10日には四国と本州を結ぶ「瀬戸大橋」の開通も控えており、日本列島の主要四島がすべて陸路でつながる「一本列島」時代の到来が現実のものとなった。航空機との競争激化や物流の迅速化が求められる中、この巨大な海底動脈が北の大地の経済や文化にいかなる変革をもたらすのか、国民の大きな期待が寄せられている。

— RekisyNews 社会面 【1988年】

アイキャッチ画像 Bmazerolles – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=47771174による

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