ベルリンに右翼軍部乱入 ── 「カップ一揆」勃発、ヴァイマル政府は避難

【ベルリン 3月13日】

本日未明、ドイツの首都ベルリンは、政府による軍削減方針に反発する義勇軍(フリーコール)の「エアハルト海兵旅団」によって占拠された。右翼政治家ヴォルフガング・カップとリュトヴィッツ将軍を指導者とする反乱軍は、現ヴァイマル政府の退陣と新政権の樹立を宣言。ドイツ全土が国家瓦解の危機に直面している。

事の発端は、ヴェルサイユ条約に基づく軍隊縮小を不服とするリュトヴィッツ将軍が、政府に反対勢力の解散中止を迫ったことにある。バウアー首相率いる政府は、ベルリンの正規軍に反乱軍の阻止を命じたが、軍上層部は「軍は軍を撃たず(Reichswehr schießt nicht auf Reichswehr)」として出動を拒否。政府閣僚らは深夜、急ぎシュトゥットガルトへの避難を余儀なくされた。

カップ氏は自らを首相と称し、ベルリンの官庁街を掌握したが、事態は反乱軍の思惑通りには進んでいない。避難先で政府が呼びかけた「民主主義を守るためのゼネラル・ストライキ」に応じ、労働組合や官僚組織が一斉に業務を停止。鉄道、電気、水道などのインフラが麻痺し、ベルリンは静かなる抵抗によって機能不全に陥っている。

このクーデターが成功するか否かは、地方の軍部がどちらの陣営に付くか、そしてストライキによって追い詰められたカップ政権がいつまで持ち堪えられるかにかかっている。敗戦後の混乱から立ち直りつつあったドイツは、再び内乱の火に包まれようとしている。

— RekisyNews 政治面 【1920年】

アイキャッチ画像 Bundesarchiv, Bild 119-2815-20 / 不明 / CC-BY-SA 3.0, CC BY-SA 3.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5338060による

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