【羽田 3月11日】
本日午前、東京・羽田空港に巨大な「空の怪鳥」が舞い降りた。パンアメリカン航空の最新鋭大型旅客機、ボーイング747、通称「ジャンボジェット」である。ニューヨークからの初飛行を終え、その威容が日本の土を踏んだ瞬間、集まった大勢の航空ファンや関係者からは、驚きと感嘆の声が上がった。
今回飛来した747は、従来の主力機を遥かに凌駕する全長約70メートル、全幅約60メートルという規格外のサイズを誇る。最大の特徴である二階建ての機体構造(アッパーデッキ)と、一度に360人以上の乗客を運べる収容力は、これまでの航空旅行の常識を根底から覆すものだ。
明日からは大阪で「日本万国博覧会」が開幕する。このジャンボジェットの就航は、万博を目指して世界中から訪れる観光客の足として、また、これまで高嶺の花であった日本人の海外旅行を「大衆化」させる起爆剤として、大きな期待が寄せられている。
羽田空港側も、この巨体を受け入れるために滑走路の補強やタラップの大型化など、急ピッチで準備を進めてきた。本日の一歩は、単なる新型機の導入にとどまらず、日本が本格的な「大量航空輸送時代」へと突入したことを告げる、記念碑的な飛来となった。
— RekisyNews 産業面 【1970年】
アイキャッチ画像 Aldo Bidini – http://www.airliners.net/photo/Pan-American-World-Airways-Pan-Am/Boeing-747-121/1292533/L?qsp=eJyrVkrOzytJrSgJqSxIVbJSSsxJKs1V0lEqSCxKzC1WsqqGiHimKFkZG5oZmtXWAgDBChDW, GFDL 1.2, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=60446121による
