「未成年者喫煙禁止法」本日公布 ── 満20歳未満の喫煙を禁止へ

【東京 3月7日】

本日、若年層の健康保護と非行防止を目的とした「未成年者喫煙禁止法」(明治33年法律第33号)が公布された。これにより、今後日本では20歳に満たない者の喫煙が法律で厳しく禁じられることとなり、急速な欧米化の陰で懸念されていた青少年の退廃に、国家として初めて明確な「待った」がかけられた。

本法の成立には、茨城県選出の代議士、根本正氏による並々ならぬ執念があった。根本氏は「将来の日本を背負う若者が、たばこによって心身を蝕まれるのは国益を損なう」と訴え、明治24年以来、帝国議会に幾度となく法案を提出。その都度、反対派からの冷笑や「自由の侵害」との声に阻まれてきたが、ついに本日、官報によってその公布を見るに至った。

法律の内容によれば、20歳未満の者が喫煙した場合には、行政処分としてたばこや器具が没収される。さらに、未成年者が喫煙していることを知りながら制止しなかった親権者や監督者には科料(罰金)が科され、自用と知りながらたばこを販売した業者に対しても罰則が設けられる。

当時の日本では、小学生や中学生が堂々とたばこをくゆらす姿も珍しくなかった。それだけに、今回の法制化は社会に大きな衝撃を与えている。街のたばこ屋の主人は「これからは客の年齢を見極めねばならず、商いも難しくなる」と困惑を見せる一方、教育関係者からは「教育の場だけでは防ぎきれなかった問題に、法的根拠が与えられた」と歓迎の声が上がっている。

「国家の宝」である若者をいかに守るか。本日公布されたこの法律は、近代国家としての規律を求める日本の新たな意志を示すものといえる。施行は来月4月1日を予定している。

— RekisyNews 社会面 【1900年】

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