【東京 3月6日】
本日、政府は戦局の深刻化に鑑み、従来の勤労動員制度を統合・強化した国民勤労動員令を公布し、即日施行した。これにより、従来の国民徴用令や女子挺身勤労令などが一本化され、軍需生産の飛躍的増大と本土防衛体制の完遂に向け、全臣民が強制的な労働奉仕の義務を負うこととなった。
今回の勅令により、動員の対象は大幅に拡大され、年齢や性別を問わず、国家が必要とするあらゆる職場への配置転換が可能となる。特に、これまで猶予されていた学生や未婚女性のみならず、家庭にある婦人層や高齢者に至るまで、「全一的な労力配置」の名の下に軍需工場や食糧増産、陣地構築へと駆り出される見通しだ。
小磯内閣は、マリアナ諸島からの敵機襲来が日常化し、本土決戦の危機が目前に迫る中、後方の生産力を極限まで引き出すことが勝利への唯一の道であると強調している。軍需省の担当官は「一億国民が火の玉となって生産に励むことこそ、前線の将兵に応える道である」と語り、職場を離れることや徴用を拒むことへの厳罰化も辞さない構えを見せている。
すでに各地の工場では、学徒動員によって授業を打ち切られた少年少女たちが、空襲の恐怖に晒されながらも航空機部品の製造などに従事している。本日の法令施行により、これらの活動はさらに組織化され、国民生活のすべてが戦争遂行という単一の目的に直結されることとなった。
戦局が最終段階を迎えつつある中、この徹底した総力戦体制が、崩壊しつつある国内生産にどこまで寄与できるのか。国民には、日々の生活を犠牲にしたさらなる隠忍自重と、尽忠報国の精神がかつてない厳しさで求められている。
— RekisyNews 社会面 【1945年】
