【ボストン 3月5日】
本日夜、植民地マサチューセッツ湾直轄次週のボストン中心部において、駐留するイギリス軍兵士が市民に向け発砲する凄惨な事件が発生した。この衝突により、その場で3人が死亡、2人が重傷を負い後に死亡した。穏やかだった税関前の広場は、一瞬にして「ボストン虐殺事件」の現場と化した。
事件の発端は、税関を警備していたイギリス兵と一人の市民との言い争いだった。これに端を発し、日頃からイギリス軍の駐留に不満を募らせていた群衆が集結。雪玉や石を投げつけ、「撃てるものなら撃ってみろ」と兵士たちを挑発した。極限の緊張状態の中、一人の兵士が転倒した直後に一斉射撃が行われ、煙が晴れた後には雪を血で染めた市民たちが倒れていた。
犠牲者の中には、アフリカ系と先住民の血を引くクリスパス・アタックス氏も含まれており、逃げ場のない街路での無差別な発砲にボストン市民の怒りは頂点に達している。サミュエル・アダムズ氏をはじめとする反対派リーダーたちは、この事件を「組織的な虐殺」として激しく非難し、イギリス軍の即時撤退を要求している。
一方で、発砲したプレストン大尉ら兵士数名は身柄を拘束され、今後裁判にかけられる見通しだ。植民地側弁護士のジョン・アダムズ氏は、暴徒化した群衆を前にした兵士たちの「正当防衛」の可能性も示唆しており、裁判の行方が注目される。
この夜の銃声は、単なる街頭の衝突に留まらず、本国イギリスと植民地の間の修復不可能な亀裂を決定づけるものとなった。ボストンの雪原に流された血は、やがて来る「自由」への渇望を燃え上がらせる火種となるに違いない。
— RekisyNews 社会面 【1770年】
