【ホノルル 3月2日】
本日、浄土真宗本願寺派の僧侶、曜日蒼龍(かがり そうりゅう)氏がホノルル港に到着した。これは日本仏教の本格的なハワイ布教の幕開けを告げる歴史的な一歩であり、過酷な労働環境に置かれている日本人移民たちの心の支えとなることが期待されている。
現在、ハワイには官約移民を中心に約2万人の日本人が居住しているが、キリスト教国家である現地において、彼らの精神的柱となる日本の宗教施設は存在していなかった。曜日氏は、日本からの要請に応える形で本願寺より派遣され、単身ハワイの地を踏んだ。
曜日氏の最初の任務は、各地のサトウキビ耕地を巡回し、移民たちの生活実態を把握することにある。多くの移民が、低賃金と重労働、そして文化の壁に苦しんでおり、彼らが故郷の信仰に触れることは、荒廃しがちなキャンプの風紀是正や精神的な安寧に繋がると、ハワイ政財界の一部からも注目されている。
「異国の地に仏の教えを広める」という決意を胸に、曜日氏は本日よりホノルル市内に拠点を構え、布教活動を開始する。この小さな一歩が、将来的にハワイ本願寺の建立や、日系コミュニティの強固な結束を支える巨大な礎となっていくことは間違いない。
— RekisyNews 国際面 【1889年】
