【ジュネーブ 3月1日】
地雷のない世界の実現に向けた歴史的な第一歩が、本日踏み出された。1997年に採択された「対人地雷全面禁止条約(オタワ条約)」が、本日正式に発効した。これにより、条約締結国には対人地雷の使用、開発、生産、保有の全面禁止に加え、貯蔵地雷の廃棄と、埋設された地雷の除去が法的に義務付けられることとなる。
対人地雷は、安価で大量に設置できる一方で、紛争終結後も長期間にわたって無差別に殺傷能力を持ち続けることから「悪魔の兵器」として国際的な非難を浴びてきた。特にカンボジアやアンゴラといった地域では、今なお多くの民間人、とりわけ子供たちが犠牲となっている現状がある。
今回の条約発効は、NGO(非政府組織)の連合体である「対人地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)」や、ダイアナ元英皇太子妃らの精力的な活動が国際世論を突き動かした結果だ。日本も、小渕恵三外相の強いリーダーシップにより早期署名を果たし、本日の発効を牽引する役割を担った。
しかし、地雷大国である米国、ロシア、中国といった主要国は、国防上の理由から依然として条約への参加を見送っている。真の「地雷なき世界」を構築するためには、これらの未加盟国をいかに説得し、普遍的な国際規範として定着させるかが今後の大きな課題となる。
— RekisyNews 国際・社会面 【1999年】
