ソ連の「ベネラ3号」金星へ到達 ── 人類史上初、他惑星への着陸に成功

【モスクワ 3月1日】

ソ連国営通信は本日、昨年11月に打ち上げられた金星探査機「ベネラ3号」が、金星表面に到達したと発表した。これは、人類が造り出した物体が地球以外の惑星表面に接触した、史上初めての快挙となる。宇宙開発競争において、ソ連が再び米国を大きく引き離す金字塔を打ち立てた。

ベネラ3号は昨年11月16日の打ち上げ以来、数ヶ月に及ぶ長い航海を経て、本日、ついに謎に包まれた金星の厚い大気圏へ突入。激しい摩擦と熱を潜り抜け、その地表へと衝突した。探査機にはソ連の国章が刻まれた記念メダルが納められており、それが今、地球から約4,000万キロメートル離れた異世界の地に置かれていることになる。

今回のミッションでは、衝突直前に通信が途絶したため、残念ながら金星表面からの直接的な観測データの送信には至らなかった。しかし、惑星への正確な軌道投入と、目標地点への着弾に成功した事実は、ソ連の高度な弾道計算技術と航法システムを世界に証明するものだ。

米国の「マリナー計画」が接近通過による観測を主眼に置く中、あえて「着陸」という困難な目標を達成したベネラ3号。その体当たり的な到達は、宇宙というフロンティアにおける人類の活動領域が、もはや地球周辺に留まらないことを雄弁に物語っている。次なる目標は、この極限環境下での「安定した通信」と「軟着陸」へと移ることだろう。

— RekisyNews 科学・宇宙面 【1966年】

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