【ロンドン 2月24日】
バッキンガム宮殿から、世界を歓喜させる至福の報せが届いた。イギリス王室は本日、チャールズ王太子(32)とダイアナ・スペンサー嬢(19)の婚約を正式に発表した。バッキンガム宮殿の庭園に姿を現した二人は、世界中の報道陣を前に穏やかな微笑みを浮かべ、「世紀の結婚」に向けた第一歩を踏み出した。この慶事は、経済停滞や社会不安に揺れる英国国民にとって、希望の光を灯す華やかな転換点となる。
今回の婚約の背景には、王位継承者としての重責を担うチャールズ王太子の「ふさわしい王妃選び」という長年の国民的関心がある。貴族スペンサー伯爵家の令嬢であり、幼稚園の助手を務めていたダイアナ嬢は、その控えめながらも「シャイ・ダイ(恥ずかしがり屋のダイアナ)」と親しまれる純真な魅力で、瞬く間に国民の心を掴んだ。二人は昨年の夏頃から急速に親交を深め、チャールズ王太子による求婚に対し、ダイアナ嬢は「一瞬の迷いもなく」承諾したという。
会見の現場となったバッキンガム宮殿の回廊では、ダイアナ嬢の左手薬指に、大粒の12カラットのサファイアとダイヤモンドの婚約指輪が輝き、春の柔らかな日差しを反射して眩い光を放っていた。記者の「愛し合っていますか?」という問いに対し、ダイアナ嬢が「もちろんです」とはにかんだ一方で、王太子が「愛がどういう意味であれ(Whatever ‘in love’ means)」と付け加えた独特の言い回しは、知的なウィットか、あるいは伝統を重んじる王室の慎重さか、傍聴した記者たちの間で密かな話題となった。宮殿の外には発表を聞きつけた多くの市民が集まり、旗を振って若きカップルの前途を祝福している。
この婚約と、今夏に予定されるセント・ポール大聖堂での挙式が、英国王室の権威と人気をかつてない高みへと押し上げるのではないかとの見方もある。また、ダイアナ嬢という新しい感性を持った王妃候補が、伝統ある王室にどのような近代的な変化の風を吹き込み、後の「民衆のプリンセス」としての道を歩み始めるのか。ロンドンの鐘の音が告げる新しい物語の幕開けが、世界の王室史にいかなる煌めきを刻むのか、その行方が鋭く注目される。
— RekisyNews 王室報 【1981年】
アイキャッチ画像 John Mathew Smith & www.celebrity-photos.com from Laurel Maryland, USA (Archived link) – BEST ALL-TIME DIANA! (Archived link), CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=154920312による
