【コネチカット州ニューヘイブン 2月21日】
本日、コネチカット州ニューヘイブンにおいて、世界で初めてとなる電話帳が発行された。これは、先月同地に設立された世界初の商用電話交換局「ニューヘイブン地区電話会社」が配布したもので、急速に普及しつつある最新の通信手段を整理・運用するための画期的な試みとして注目を集めている。
今回発行された「電話帳」は、わずか1ページ、厚手のカード用紙に印刷された簡素なものである。掲載されているのは、個人・企業合わせて50名の加入者の名前だ。利用者は交換手に相手の名前を告げて接続を依頼する形式をとっている。リストには、医師や警察署、郵便局といった公共性の高い連絡先のほか、好奇心旺盛な地元の実業家たちの名が連なっている。
ニューヘイブンの街角では、この新しい「名簿」を興味深そうに眺める市民の姿が見られる。電話機の設置には依然として高額な費用がかかるが、このリストの登場により、これまで「点」で存在していた電話利用者たちが一つのネットワークとして可視化された意義は大きい。交換局の関係者は、「この1枚の紙が、いずれは何千、何万という名前を繋ぐ分厚い冊子になるだろう」と自信をのぞかせている。
この電話帳の登場が、人々のコミュニケーションの速度やビジネスの在り方をどのように変容させていくのか。また、プライバシーと利便性のバランスをどう図っていくのか。単なる名簿を超えた、近代的な情報社会への第一歩となるのではないかとの見方もある。電線が街を覆い始める中、人々の声が物理的な距離を超えて結びつく新たな時代の到来が、この1枚のカードによって明確に示されたものとして注目される。
— RekisyNews 社会面 【1878年】
