【札幌 2月18日】
札幌市で本日、冬の新しい催しとしてさっぽろ雪まつりが始まった。会場は大通公園七丁目付近で、地元の中学・高校生が美術教員の指導を受けて制作した雪像6基が並ぶ。戦後の暮らしがまだ落ち着かぬなか、「寒さの中にも楽しみを」との声を受け、札幌観光協会が市内の学校を回って参加を呼びかけ、展示に雪合戦や小さなカーニバルも添えて催しを形にしたという。
朝から親子連れや若者が公園へ向かい、吐く息を白くさせながら像の前で足を止めた。像は高さ3~5メートルほどで、軍帽や童子の姿など題材もさまざま。近くで見ると、スコップの跡を消すための刷毛目が残り、昼の日差しで表面が淡くきらめいた。警察と主催側はロープで動線をつくり、通り抜けの人波をさばいたが、昼すぎには立ち止まる客で通路が詰まり、雪像の前では順番待ちができた。
見物に来た主婦は「雪かきの雪が、こんな形になるとは」と笑い、学生は「来年はもっと大きく作りたい」と声を弾ませた。露店では甘酒や焼き芋の湯気が立ち、手袋を外した指先を温める人が目立つ。市内人口30万の町に、2日間で来場者5万人規模の人出になる見込みとされ、電車は公園前で乗降が増え、周辺の商店も急な客足に忙しさを増した。
主催者は、来年以降も市民参加で雪像を増やし、札幌の冬の行事として定着させたい考えだ。雪国の厳しさをただ耐えるだけでなく、雪を資材にして街へ笑いを呼ぶ試みが、観光客の呼び込みにもつながるか注目される。夕刻には照明が灯され、白い像の輪郭が闇に浮かび上がった。冷え込みは厳しいが、会場には笑い声が残り、閉会まで人波は途切れなかった。
— RekisyNews 文化面 【1950年】
