【米アリゾナ州フラッグスタッフ 2月18日】
ローウェル天文台で惑星探査に従事する天文学者クライド・トンボー氏が本日、恒星の写真乾板を比較する作業中に、背景の星々に対してわずかに位置を変える暗い天体を見いだした。天文台関係者は、太陽系外縁にある「未知の惑星」の候補とみており、近く追加撮影を重ねて軌道の確認を進める。発見は、専用器具で二枚の乾板像を交互に切り替え、動く点だけを浮かび上がらせる方法による。
関係者によれば、手がかりとなった乾板は先月下旬に撮影された同一領域の組で、微かな“動き”を拾い上げたという。観測室では深夜まで照明が落とされ、乾板を入れ替えるたびに小さな音が続いた。トンボー氏は「偶然ではなく、確かに移動している」と周囲に告げ、同僚は直ちに別日の乾板を探して照合を始めた。もし惑星であれば、天文台が長年追ってきた外縁天体探索の大きな成果となる。
ただ、現時点では彗星や小天体の可能性も残る。天文台は追加観測の上で学界へ報告する方針で、正式な公表は確認作業ののちになる見通しだ。とはいえ、新惑星発見の報が現実味を帯びたことで、世界の天文学者の関心は一気に高まりそうだ。将来この天体は、冥王星と名づけられる可能性もあるという。
— RekisyNews 科学面 【1930年】
