【東京 2月16日】
政府は本日、「当用漢字別表」および「当用漢字音訓表」を内閣告示として公布した。戦後の国語政策の一環として、日常生活や公文書で使用する漢字を整理・制限する方針を明確に打ち出したものである。
今回示された当用漢字は1850字。あわせて、教育現場で優先的に学習すべき「教育漢字」として881字が別表に定められた。また音訓表では、それぞれの漢字について使用を認める読み方を限定し、表記の統一を図るとしている。
文部当局は「漢字の乱用や難解な表記を避け、国民の読み書き能力の向上と行政文書の平易化を目指す」と説明している。戦時中から続く国語簡易化の流れを受け、新聞各社や出版界も対応を迫られる見込みだ。
一方で、学識者の間では「文化的蓄積を損なうのではないか」との懸念も聞かれる。古典文学や専門分野で用いられてきた多くの漢字が公的文書から外れる可能性があるためである。
戦後の民主化と教育改革が進む中、文字そのものの在り方が国の制度として再定義される節目となった。
— RekisyNews 社会面 【1948年】
