黒田首相、議会に距離置く姿勢示す 超然主義を公然と表明

【東京 2月12日】

本日、帝国議会開会中の東京において、内閣総理大臣 黒田清隆 が演説を行い、政府は政党や議会多数派の動向に左右されることなく、国家の大局に立って政治を行うべきであるとの立場を明確に示した。いわゆる「超然主義」と呼ばれるこの姿勢が、首相自身の言葉として公然と語られた形である。

演説の中で黒田首相は、内閣は天皇の信任に基づいて組織されるものであり、議会の勢力争いや党派的利害に迎合すべきではないと強調した。政府の責務は国家の安定と発展にあり、短期的な議会工作よりも長期的視野に立った施策が求められるとの認識を示したとされる。

これに対し、議会内では反発の声が広がっている。民権派を中心とする議員からは、憲法の下で開設された議会の意思を軽視するものだとして批判が相次いだ。一方で、官僚層や一部の有力者からは、政党抗争による政治の混乱を避ける現実的な判断だと評価する意見も聞かれる。

帝国憲法施行後、政府と議会の関係はなお模索の途上にあり、今回の演説はその在り方をめぐる緊張を浮き彫りにした。超然主義が今後の政治運営にどのような影響を及ぼすのか、内外の関心が集まっている。

— RekisyNews 政治面 【1889年】

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