王都を彩った歌劇の殿堂、炎に消ゆ サン・カルロ劇場焼失

【ナポリ 2月12日】

本日未明、ナポリ王国の王都ナポリにおいて、王立歌劇場として知られる サン・カルロ劇場 が火災により全焼した。出火は深夜とみられ、劇場関係者が異変に気づいた時にはすでに炎が内部に回り、木造部分を中心に急速に燃え広がったという。

現場には直ちに兵士や市民が駆けつけ消火にあたったが、舞台装置や客席、装飾の多くが炎に包まれ、夜明けを迎える頃には壮麗な建物は無残な姿をさらすこととなった。幸いにも上演予定はなく、人的被害は確認されていないが、王国文化の象徴ともいえる劇場の喪失は大きな衝撃を与えている。

サン・カルロ劇場は、王侯貴族から市民までが集い、歌劇や音楽を通じて王都の威光を内外に示してきた存在である。近年も多くの新作が上演され、イタリア歌劇の中心地としての地位を確立していた。その舞台と客席が一夜にして失われたことに、音楽家や支援者からは嘆きの声が上がっている。

王宮関係者によれば、原因の究明とともに、劇場再建に向けた検討が早急に始められる見通しだという。灰の中から再び歌声が響く日を、市民は静かに待ち望んでいる。

— RekisyNews 文化面 【1816年】

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