【モスクワ 2月10日】
ソビエト連邦において本日、文学・音楽・学術分野を対象とした思想統制の強化が明確に打ち出された。党指導部は、社会主義の理念に反するとされる「形式主義」や「西欧的傾向」を厳しく批判し、芸術活動の方向性を改めて統制下に置く姿勢を示している。
この動きは、党の文化政策を統括する アンドレイ・ジダーノフ の主導によるもので、戦後の芸術界に対する取り締まりとしては最も厳しい段階に入ったと受け止められている。批判の矛先は個人の政治姿勢ではなく、作品や表現手法に向けられ、「社会主義リアリズム」から逸脱したと判断された作家や作曲家が名指しで非難された。
音楽界では交響曲やオペラにおける抽象的表現が問題視され、文学界では心理描写や個人主義的視点が「大衆から乖離している」と断じられている。関係者には自己批判や創作方針の転換が求められ、従わない場合は公的活動の制限も示唆されている。
今回の方針は、戦時中に一定の自由が認められていた文化活動を再び厳格な管理下に戻すものであり、思想と芸術を国家目的に従属させる姿勢が鮮明になった。モスクワの知識人社会では、創作の自由が一層制限されるとの懸念が広がっている。
— RekisyNews 国際面 【1948年】
