条約批准へ大海原を渡る 遣米使節団、浦賀を出港

【浦賀 2月9日】

本日、日米修好通商条約の批准書交換を目的とする遣米使節団が、正使・新見正興を中心に浦賀港を出港した。使節団は幕府の正式な代表として太平洋を横断し、合衆国政府との条約批准の最終手続きを行う重責を担う。

今回の遣米は、先に調印された通商条約を確定させるためのものであり、諸外国との通商関係を本格化させる幕府外交の要となる。使節団には正使の新見正興のほか、副使・村垣範正、目付・小栗忠順らが随行し、通訳や随員を含めた一行は大規模な編成となった。出港に際しては、港周辺に多くの見送り人が集まり、異国への長途の航海に臨む一行を静かに見送った。

浦賀沖には蒸気船が停泊し、西洋式の装備と航海技術が使節団の移動を支える。幕府関係者の一人は「条約の成否は今後の国の行く末に関わる」と語り、その使命の重さをにじませた。航海は数か月に及ぶ見通しで、異国の政治制度や社会の実情に直接触れる機会ともなる。

一方、国内では通商開始に伴う経済や治安への影響を懸念する声も根強い。国の門戸を開く決断の先に何が待つのか、今回の遣米使節団の行動は、幕府外交の成否を占う試金石として注目を集めている。

— RekisyNews 外交面 【1860年】

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