【ローマ 2月9日】
本日、ローマにおいて教皇権の支配を停止し、新たに「ローマ共和国」の成立が宣言された。市内では民衆と国民議会の支持を背景に共和政体が打ち立てられ、教皇による世俗統治に代わる政治体制への移行が明確に示された。
この動きは、昨年来イタリア各地で高まる自由主義と民族自決の気運を背景とするもので、ローマでも改革派知識人や市民層が中心となって政治改革を求めてきた。先に教皇が市外へ退去したことで権力の空白が生じ、議会はこれを機に共和国の樹立を決議した。
新政府は、人民主権の確立と法の下の平等を掲げ、宗教と政治の分離を進める方針を示している。共和国の指導部には急進的な民主派が加わり、言論や集会の自由を保障するとの声明も出された。一方で、カトリック世界の中心地であるローマにおける政変は、周辺諸国や教会勢力の強い反発を招くことが予想され、情勢は依然として不安定である。
市内では共和国成立を祝う集会が開かれる一方、旧来の秩序を支持する人々の間には動揺も広がっている。千年の宗教的権威を揺るがす決断が、ローマの行方をいかなる方向へ導くのか、欧州各地が固唾をのんで見守っている。
— RekisyNews 国際面 【1849年】
