国防軍首脳を一掃、ヒトラー総統が統帥権掌握へ

【ベルリン 2月4日】

ドイツ政府は本日、国防相ヴェルナー・フォン・ブロンベルクをはじめとする国防軍首脳の相次ぐ罷免を発表した。政府高官の説明によれば、今回の人事は軍紀上の問題を理由とするものとされるが、実際には軍の最高指導部が一挙に刷新され、国家指導部による軍事統制が大きく改められる形となった。

ブロンベルク国防相は、昨年末に私生活上の不祥事が表面化して以降、政権中枢との関係が急速に悪化していた。これに続き、陸軍総司令官ヴェルナー・フォン・フリッチュも疑惑を理由に職を解かれ、国防軍の主要ポストは空席または更迭状態となっている。政府は本日、従来の国防省を改組し、新たに国防軍最高司令部を設置する方針を明らかにした。

この新体制のもと、軍の指揮権は国家元首であるアドルフ・ヒトラーに集中する。これまで国防相や参謀本部を通じて行われてきた軍の統帥は、今後、より直接的に政治指導部の意思を反映する仕組みとなる見通しだ。ベルリン市内では、政権支持者がこの決定を「国家の結束を強めるもの」と歓迎する一方、軍内部からは沈黙が広がっている。

観測筋の間では、今回の一連の罷免を契機に、国防軍の中立性や独立性が大きく後退するとの見方も出ている。欧州情勢が不安定さを増す中、ドイツの軍事指導体制が新たな段階に入ったことは、周辺諸国にとっても無視できない動きとなりそうだ。

— RekisyNews 国際面 【1938年】

アイキャッチ画像 Bundesarchiv, Bild 102-01817A / CC-BY-SA 3.0, CC BY-SA 3.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5479503による

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