【ケープカナベラル 1月31日】
本日、米国は霊長類を搭乗させた宇宙飛行として初の試みとなる飛行を実施し、チンパンジー「ハム」を乗せた宇宙船「マーキュリー・レッドストーン2号」の打ち上げに成功した。ロケットはフロリダ州の発射場から上昇し、宇宙船は弾道飛行の後、予定海域に回収された。
今回の飛行では、生物が無重量状態や強い加速に耐えられるかを検証することが主な目的とされた。船内でハムは、光や音の合図に応じてレバー操作を行う課題を与えられ、飛行中も反応を示したと報告されている。関係者は、生命維持装置や操縦系統が概ね正常に機能した点を成果として挙げた。
一方で、予定より高い高度や速度に達する場面もあり、飛行の厳しさが浮き彫りとなった。それでも帰還後のハムの状態は良好で、人が宇宙へ赴くための重要な実証段階を一つ越えた形となった。
この成果を受け、米国の宇宙開発関係者の間では、将来の有人飛行実現に向けた期待が高まっている。地上では多くの研究者が回収データの分析に着手しており、宇宙における人間活動への道筋が具体性を帯び始めている。
— RekisyNews 科学面 【1961年】
