【京 1月30日】
平安京の東方にあたる七条の地において、後白河法皇の勅願により建立が進められてきた蓮華王院が本日完成した。造営は平清盛が奉行し、長大な堂宇の内に千体の観音像を一堂に安置する壮観な伽藍が整えられた。堂は南北に細長く延び、柱間を三十三に数えることから、人々の間では早くも“三十三間堂”の呼び名が定着しつつある。
完成の報を受け、都中から僧俗が集まり、落慶法要が厳かに営まれた。堂内中央には本尊の千手観音坐像が据えられ、その左右に等身の千手観音立像が整然と並ぶ。灯明に照らされた仏像群は、国家安穏と万民救済を祈る法皇の信仰心を雄弁に物語るものとして参列者の目を奪った。
この建立は、法皇が深く帰依する観音信仰を具現化すると同時に、平家一門の財力と統率力を世に示す事業ともなった。清盛は工事の迅速さと堅牢さに心を配り、都の大工や仏師を総動員して完成に漕ぎつけたという。都の人々は、新たな信仰の中心が誕生した意義を語り合い、今後、参詣者が絶えることはないと見られている。
— RekisyNews 宗教面 【1165年】
