帝国銀行椎名町支店で集団毒殺事件 衛生員名乗る男、現金強奪

【東京 1月26日】

本日午後、東京都豊島区の帝国銀行椎名町支店において、行員ら12名が毒物により死亡する重大事件が発生した。警視庁の発表によると、犯人は東京都の衛生員を名乗る男で、「赤痢の予防のため」と説明し、行内にいた行員や家族に薬と称する液体を飲ませたという。

液体を口にした直後から被害者らは激しい嘔吐や痙攣を起こし、次々と倒れた。男はその混乱に乗じ、金庫内に保管されていた現金および小切手あわせて18万1千円を奪って逃走した。通報を受けた警察と消防が急行したが、すでに12名の死亡が確認され、唯一生存した行員から事情を聴いている。

現場からは毒物とみられる成分が検出されており、警視庁は計画的かつ極めて悪質な大量殺人事件として、捜査本部を設置した。犯人は白衣風の服装で落ち着いた口調だったとされ、目撃証言から単独犯の可能性が高いとみられている。

戦後の混乱が続く都内で、行政機関を装った犯行が起きたことに、市民の間には大きな衝撃と不安が広がっている。警視庁は、同様の手口による被害を防ぐため、銀行や公共機関に注意を呼びかけている。

— RekisyNews 社会面 【1948年】

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