ネリー・ブライ、七十二日間で世界一周を達成

ジャージーシティーで歓迎を受けるネリー・ブライ

【ニューヨーク 1月25日】

本日、米国の女性記者ネリー・ブライが、七十二日間という前例のない短期間での世界一周を成し遂げ、ニューヨークに帰着した。これは、ジュール・ヴェルヌの小説『八十日間世界一周』の記録を現実の旅で上回るものであり、新聞報道の枠を超えた歴史的快挙として注目を集めている。

ブライは昨年11月14日、単身でニューヨークを出発。大西洋を渡ってヨーロッパに入り、スエズ運河、セイロン、シンガポール、香港、日本を経由し、太平洋横断を含む長大な行程をほぼ予定通りに進めた。旅の途中では鉄道や蒸気船の遅延、悪天候といった障害もあったが、持ち前の行動力でこれを乗り越え、七十二日間という驚異的な日数での帰還を実現した。

この挑戦は、女性記者の能力や行動範囲に対する従来の固定観念を大きく覆すものとなった。同行者や大がかりな支援を伴わず、最小限の荷物のみで成し遂げられた旅は、女性が世界を舞台に活躍できることを強く示す象徴的出来事と受け止められている。

帰着後、ブライを迎えた市内では大きな歓迎が行われ、各紙はこの偉業を大きく報じている。今回の世界一周は、報道の在り方のみならず、近代社会における女性の役割を問い直す契機となりそうだ。

— RekisyNews 国際面 【1890年】

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