【朝鮮半島 1月23日】
日本時間本日、アメリカ海軍の情報収集艦プエブロ号が朝鮮半島東方海域で拿捕され、乗組員が拘束された。拿捕を実行したのは朝鮮民主主義人民共和国側で、同国は「自国領海を侵犯したため拿捕した」と主張している。一方、アメリカ海軍は公海上での合法的任務中であったとして、強く抗議した。
プエブロ号は電子情報の収集を任務とする補助艦で、武装は限定的であったとされる。北朝鮮側は拿捕後、艦と乗組員を同国内に移送し、拿捕の正当性を訴える声明を発表。これに対しアメリカ政府は、武力によらない即時解放を要求し、国際法違反であるとの立場を鮮明にした。
この事件は、前年から続くベトナム戦争の最中に発生したこともあり、米政府にとっては二正面の緊張を抱える深刻な事態となっている。ワシントンでは国家安全保障会議が緊急招集され、外交・軍事両面での対応が協議された。韓国国内でも警戒態勢が強化され、朝鮮半島情勢は一気に不安定化している。
冷戦下の諜報活動と主権主張が正面衝突した今回の事件は、偶発的な軍事衝突に発展する危険性をはらむ。今後、国連や中立国を介した交渉が模索される見通しだが、乗組員の身柄と艦の帰趨は依然として不透明で、国際社会は固唾をのんで推移を見守っている。
— RekisyNews 国際面 【1968年】
