人類、ついに地球最深部へ――有人潜水艇が深海到達

チャレンジャー海溝探査を開始する直前のトリエステ

【太平洋 1月23日】

アメリカの有人潜水艇「トリエステ」が本日、地球上で最も深い海域として知られるマリアナ海溝のチャレンジャー海淵の海底に到達した。人類が直接観測のためにこの深度へ到達するのは史上初であり、深海探査の歴史に画期的な一頁が刻まれた。

潜水は太平洋上から行われ、艇内には探検家のジャック・ピカールと、アメリカ海軍中尉のドン・ウォルシュが搭乗した。鋼鉄製の耐圧球に身を置き、約1万メートルを超える水圧に耐えながら、数時間をかけて降下。計器は極限環境下でも正常に作動し、着底後には海底の様子が確認されたという。

到達地点はチャレンジャー海淵と呼ばれる深海で、光の届かない闇と低温、高圧が支配する世界である。観測では、想定を超える環境下にもかかわらず、生物活動の痕跡が見られたと報告され、海洋生物学や地球科学への影響は計り知れない。

今回の成功は、人類が宇宙だけでなく、地球内部の未知領域へも到達可能であることを示した。深海資源の研究や地殻構造の解明など、今後の科学的展望を大きく広げる成果として、各国の研究者から注目を集めている。

— RekisyNews 科学面 【1960年】

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