【ホノルル 1月17日】
本日、太平洋の王国ハワイにおいて、アメリカ人実業家サンフォード・ドールらを中心とする勢力が王政の廃止を宣言し、臨時政府の樹立を公表した。これは、リリウオカラニ女王の統治に反発する在留白人有力者らが組織した「安全委員会」を母体とする動きであり、王国の政治体制は大きな転換点を迎えた。
同日朝、武装した民兵がホノルル市内の要所を押さえ、政府庁舎周辺の実権は反王政派の手に移った。これを受け、ドール氏らは王政の終焉と暫定的な共和国体制への移行を宣言。女王側は流血を避けるため抵抗を控え、王権は事実上停止された。
今回の事態の背景には、王国憲法の改正をめぐる対立や、砂糖産業を軸とした経済利害、そして在留アメリカ人社会と本国政府の影響力拡大があるとみられている。臨時政府は、今後の統治の在り方として合衆国との関係強化を視野に入れているとされ、国際社会の注目が集まっている。
ハワイは太平洋航路の要衝として列強の関心を集める地であり、王政廃止の宣言は地域秩序に長期的な影響を及ぼす可能性がある。今後、女王の処遇や新政権の正統性をめぐり、国内外で議論が高まる見通しだ。
— RekisyNews 国際面 【1893年】
