米国人技師ライマン来日――近代日本の地質学と鉱業教育に新風

ベンジャミン・スミス・ライマン

【東京 1月17日】

本日、アメリカ合衆国出身の地質学者・鉱山技師ベンジャミン・スミス・ライマン氏が日本に到着した。明治政府の招聘によるもので、同氏は今後、東京・芝に設けられた開拓使仮学校において教鞭をとり、地質学および鉱山技術の教育と指導にあたる予定である。

ライマン氏は、米国ペンシルベニア州を中心に鉱山調査と地質研究で実績を積んだ専門家であり、近代的な地質調査法と鉱床評価の知見を備える人物として知られる。日本政府は、殖産興業政策を推し進めるうえで、地下資源の把握と鉱山経営の近代化が不可欠であると判断し、同氏を招聘した。

着任先となる開拓使仮学校は、北海道開拓を担う人材育成を目的とした教育機関で、後に札幌農学校へと発展する構想を持つ。同校においてライマン氏は、地質調査の方法、鉱物の識別、鉱山開発に必要な科学的思考を教授し、実地調査を重視した教育を行うとみられている。

政府関係者の間では、同氏の指導によって、国内鉱山の調査精度が飛躍的に向上し、石炭や金属資源の体系的開発が進むことへの期待が高まっている。近代日本の鉱業と地質学の礎が、ここに築かれようとしている

— RekisyNews 科学・教育面 【1873年】

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