【ニューヨーク 12月8日】
本日夜、元ビートルズのメンバーであり世界的アーティストとして知られる ジョン・レノン(40) が、マンハッタンの自宅ダコタ・ハウス前で男に銃撃され、搬送先の病院で死亡が確認された。突然の訃報は全米のみならず世界中に衝撃を与えている。
事件が起きたのは午後10時50分ごろ。スタジオから帰宅したレノンが、妻オノ・ヨーコさんとともにダコタ・ハウスの玄関へ向かった際、待ち構えていた男が至近距離から複数発発砲した。レノンは倒れ込み、すぐにパトカーでルーズベルト病院へ搬送されたが、医師は「到着時にはすでに深刻な状態で、救命は不可能だった」と説明した。
銃撃を行った男はその場に留まり、黙って銃を置いて逮捕された。現場にいた住民は「最初は破裂音のように聞こえたが、レノンが倒れているのが見えて凍り付いた」と語り、別の目撃者は「彼はいつもと同じように静かに帰宅しただけだった。あまりに残酷だ」と声を震わせた。
ダコタ・ハウス前には瞬く間にファンが集まり、涙を流しながら「Imagine」や「Give Peace a Chance」を歌う姿が見られる。ロウソクや花束が次々と置かれ、即席の追悼の場となった。
レノンの死は、音楽、反戦運動、平和の象徴として世界に影響を与え続けた存在を突然奪い去った形となり、衝撃は計り知れない。
レノンはビートルズ解散後もソロとして活動し、近年は家庭生活に重点を置く中で音楽活動にも復帰。新作『ダブル・ファンタジー』を発表したばかりであり、創作意欲の高まりが報じられていた矢先の悲劇となった。
ホワイトハウスは「深い悲しみを覚える」とコメントし、英国首相府も「音楽界の光が消えた」と声明を発表。世界のメディアは一斉に速報を打ち、国際的な追悼の動きが広がっている。
平和を歌い続けたレノンの突然の死は、世界中の人々の心に深い喪失感を刻んだ。
— RekisyNews 国際面 【1980年】
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