【ライプツィヒ 11月28日】
本日、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンによる新作のピアノ協奏曲が、当地ライプツィヒのゲヴァントハウスで初演された。作品はピアノ協奏曲第5番 変ホ長調(作品73)で、華麗で堂々たる冒頭主題にちなみ、すでに聴衆の間では「皇帝(Kaiser)」の愛称で呼ばれ始めている。
この日、独奏は作曲者ではなく、フリードリヒ・シュナイダーが担当。難解かつ力強いパッセージが連続するこの大曲を、見事に演奏し切った。ベートーヴェン自身は、すでに聴力の衰えが深刻であり、今回は指揮や独奏を務めることはなかったが、その作曲技法の熟練と想像力の広がりは、依然として圧倒的である。
演奏後、聴衆からは大きな拍手が送られ、一部の評論家は「この作品は協奏曲の形式を一段と革新したものであり、近年のベートーヴェンの中でも最も雄大で詩的な楽曲の一つだ」と高く評価している。
なお、同作品はナポレオン戦争の只中に書かれたものであり、その勇壮さと精神性は、激動の時代における音楽の使命を象徴するものとして受け止められている。
— RekisyNews 芸術面 【1811年】
