【東京 10月28日】
フジテレビ系列で放送中のテレビアニメ『ちびまる子ちゃん』(毎週日曜18時)が、昨日10月28日に放送された回で視聴率39.9%(ビデオリサーチ・関東地区)を記録した。 これは、現在の視聴率調査方式が導入されて以降、テレビアニメ番組としては歴代最高の数字であり、テレビ業界に衝撃を与えている。
『ちびまる子ちゃん』は、さくらももこ氏の同名エッセイ風漫画を原作とするアニメで、1990年1月の放送開始からわずか10か月足らずで“お茶の間の顔”として定着。 昭和49年の静岡県清水市を舞台に、小学3年生のまる子とその家族・友人たちの何気ない日常を描いた作品である。
記録的な視聴率を記録したこの日の放送は、「まるちゃんの『星に願いを』の巻」。七夕をテーマにした感動的なストーリーで、まる子が願いごとに悩みながらも家族や友達とのつながりを見つめ直していく姿が、幅広い世代の共感を呼んだ。
番組制作サイドは「原作の持つ素朴な笑いと涙を、アニメの演出で自然に引き出せた結果だと思う」とコメントし、今後も“家族みんなで楽しめる作品”を目指すとしている。
視聴率39.9%は、『サザエさん』『ドラえもん』『ドラゴンボール』などの人気作をも上回る歴代最高記録。 同時間帯の番組を含めても稀に見る高水準であり、アニメが子どもだけでなく、親世代にも支持されていることを示す象徴的な出来事となった。
『ちびまる子ちゃん』は、昭和の郷愁と平成の感性が交錯する“国民的アニメ”として、いま新たな黄金時代を築きつつある。
— RekisyNews エンタメ面 【1990年】
