【東京 10月18日】
アメリカでの一大ブームを背景に、「フラフープ」と呼ばれる輪状の遊具が本日より日本国内でも販売開始された。プラスチック製の軽量な輪を腰のあたりで回すというシンプルな遊びだが、すでに都内の玩具店には興味津々の子どもたちが集まり、さっそく店頭で実演を試みる姿も見られた。
フラフープは、今年初めにアメリカで発売されて以来、わずか数か月で数千万本以上が売れるという社会現象を巻き起こしており、日本でもその勢いに続こうと、玩具メーカー各社が国内向けに商品化を急いだ。
直径80センチ前後の輪を体の動きだけで回し続けるという単純な構造ながら、リズム感やバランス感覚が求められ、自然と運動にもつながることから、親世代からも「健康的な遊び」として好意的な声があがっている。
玩具業界では、この秋冬の売れ筋商品として期待を寄せており、一部ではすでに「運動会で採用されるのでは」「学校の休み時間がフラフープ一色になるのでは」といった声も囁かれ始めている。
ただし、一部の教育関係者や医師からは、「腰の使いすぎによる筋肉疲労」や「屋内での使用による事故」への懸念も示されており、過熱するブームへの冷静な注意喚起も求められている。
今後の流行次第では、フラフープを使った競技大会や新たな遊び方の提案など、さらなる展開も予想される。
— RekisyNews 社会面 【1958年】