【さいたま市 10月9日】
元ビートルズのメンバーで世界的音楽家ジョン・レノン氏の軌跡をたどる「ジョン・レノン・ミュージアム」が本日、さいたま新都心のランドマーク施設「さいたまスーパーアリーナ」内に開館した。
この日は、レノン氏の生誕60周年にあたる記念日でもあり、多くのファンが開館初日に詰めかけた。
世界で初となるレノン氏の公式記念館は、未亡人であるオノ・ヨーコ氏の全面協力により実現。オープニングセレモニーにはヨーコ氏自身も来場し、「ジョンが生きた証、そして彼が願った平和の心を日本から世界へ伝えたい」と語った。
館内では、レノン氏が実際に使用したギターや手書きの歌詞、日記、衣装など約130点の貴重な資料が展示されている。展示は「愛」「平和」「創造」といったテーマごとに構成され、ビートルズ時代からソロ活動、そしてプライベートな日常に至るまで、多角的に彼の人物像を伝えている。
中でも来場者の注目を集めたのは、レノン氏の代表作「イマジン」が流れるホールで、天井から光が差し込む静謐な空間の中、訪れた人々はしばし時を忘れて聴き入っていた。
ミュージアムの構想は数年前から進められており、「音楽と平和の聖地」として、国内外からの観光客誘致にも期待が寄せられている。 なお、同館の展示は10年間限定での公開とされている。
世界的アーティストの記憶と精神を未来へと受け継ぐこの施設は、日本における音楽文化発信の新たな拠点となりそうだ。
— RekisyNews 文化面 【2000年】
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