ビートルズ最新作『アビイ・ロード』発売、横断歩道ジャケットが話題に

【ロンドン 9月26日】

世界的ロックバンド、ザ・ビートルズの最新アルバム『アビイ・ロード(Abbey Road)』が本日、英国をはじめとする欧州各国で一斉にリリースされた。これは同バンドにとって12作目のオリジナル・アルバムであり、録音拠点となったロンドンのEMIスタジオ(アビイ・ロード・スタジオ)にちなんだタイトルが冠されている。

注目を集めているのは、音楽だけでなくアルバム・ジャケットのビジュアルだ。ビートルズの4人がスタジオ前の横断歩道を歩く姿を捉えた写真は、写真家イアン・マクミランによって撮影されたもの。ポール・マッカートニーが裸足で横断歩道を渡る様子が特に話題を呼び、「死亡説」の憶測まで飛び交っている。

アルバムには、『カム・トゥゲザー(Come Together)』や『サムシング(Something)』といった名曲に加え、B面に繋がる楽曲群によるメドレー構成も含まれており、ビートルズの音楽的進化が随所に感じられる内容となっている。評論家の間でも「壮大な集大成」「クラシック音楽的構成のロック作品」といった声が上がり、早くも名盤との評価が高い。

なお、本作はメンバー4人がそろってレコーディングを行った最後のスタジオ・アルバムとなる見通しであり、今後のビートルズの動向にも注目が集まっている。

リスナーたちがアルバムを手にレコード店を後にする姿が、ロンドンの各所で見られた。ある若者は「これが最後かもしれないと思うと胸がいっぱいだ。何度も聴きたい」と語った。

— RekisyNews 芸能・文化面 【1969年】

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