【東京 8月30日】
ジャグリングをはじめとするパフォーマンス文化の発展を目的とした「日本ジャグリング協会(JJA)」が本日、東京都内で設立された。国内で急速に広がるジャグリング人口に対応し、技術向上や大会運営を体系的に行う初の全国組織として注目を集めている。
JJAは、国内外で活動するプロジャグラーや愛好家、サーカス関係者らによって設立された。初代理事長には、長年パフォーマンス活動を続けてきた第一人者の佐藤健一氏が就任。設立会見で佐藤氏は「日本でもジャグリングは確実に広がりを見せており、競技として、また芸術文化としての地位を高めたい」と抱負を語った。
近年、大学サークルを中心にジャグリング人口は増加傾向にある。1990年代半ばからはインターネットを通じた情報交換が活発化し、技術の習得環境が大きく変わった。JJAは今後、全国大会の開催や公式ルールの整備、海外プレイヤーとの交流促進を進める方針だ。
都内で開かれた設立記念イベントでは、国内トップクラスのジャグラーたちが披露した高度な技に観客から大きな拍手が送られた。参加した大学生の一人は「技術だけでなく、仲間と交流できる場ができるのがうれしい」と話し、会場は熱気に包まれた。
JJAでは年内にも「全日本ジャグリングフェスティバル」の開催を予定しており、初心者からプロまで幅広く参加できる競技会を目指すという。
技と芸術の融合を掲げた新たな挑戦は、日本のストリート文化と舞台芸術に新しい風を吹き込みそうだ。
— RekisyNews 文化・社会面 【1999年】