ドミニカ共和国、新たな国歌を披露 勇壮な調べに国民熱狂

 【サントドミンゴ 8月17日】

本日、首都サントドミンゴにおいて、国の新たな象徴として制定された歌が初めて公の場で披露された。タイトルは「Quisqueyanos valientes(勇敢なるキスケージャの民)」で、共和国の独立精神と国民の団結を高らかに謳い上げる内容となっている。

式典は政府庁舎前の広場で行われ、数千人の市民が集結。軍楽隊が整列する中、司会者が新しい国歌を紹介すると、一斉に楽器が鳴り響き、勇壮な旋律が夜空に広がった。人々は立ち上がり、帽子を取り、静かに聴き入った後、大きな拍手と歓声が広場を包んだ。

歌詞は愛国詩人によって書かれ、独立戦争で流された血と犠牲を想起させる力強い言葉が連なる。その調べは民衆に誇りと勇気を呼び覚まし、参加者の一人は「この歌は我々の心を一つにし、未来を信じる力を与えてくれる」と語った。

政府関係者は「共和国の歩みを象徴する歌が誕生したことは、国家の成熟を示す」と強調。演奏終了後には市民による合唱も自然に起こり、町中に響き渡った。多くの若者がその場で歌詞を口ずさみ、街角では早くも子供たちが歌い始める姿も見られた。

独立から数十年を経てなお国の歩みは安定とは言い難いが、この歌の誕生は国民の心をひとつにまとめ、団結を促す象徴となるだろう。共和国の未来を照らす新しい旋律は、今日その第一歩を踏み出した。

— RekisyNews 国際・文化面 【1883年】

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