熱狂、全米に波及 ーー ビートルズが米テレビ初登場

【ニューヨーク 2月9日】

英国のロック・グループ、ビートルズが9日夜、米CBSテレビの人気番組『エド・サリヴァン・ショー』に初出演し、全米に衝撃的な印象を与えた。生放送されたこの番組は、約7,300万人が視聴したとされ、若者を中心に空前の反響を呼んでいる。

番組が始まると、スタジオには絶叫に近い歓声が響き渡り、司会のエド・サリヴァンがメンバーを紹介する声すらかき消される場面も見られた。ビートルズは「オール・マイ・ラヴィング」や「シー・ラヴズ・ユー」などを披露し、軽快な演奏と独特のヘアスタイル、統一された立ち居振る舞いで観客を魅了した。

前年に英国で爆発的な人気を獲得した彼らは、今月初めに初のアメリカ公演のため渡米しており、今回のテレビ出演は米国進出の象徴的な舞台となった。音楽関係者の間では、ロック音楽が一過性の流行を超え、社会現象として定着する転機になるとの見方も出ている。

これまで米国の音楽市場は国内アーティストが主流であったが、今回の出演を契機に、英国発のポピュラー音楽が本格的に受け入れられる可能性が高まった。番組終了後、各地のレコード店には問い合わせが殺到し、関連作品の売り切れが相次いでいる。

一夜にして全米を席巻したビートルズ。その熱狂は、テレビという新たな舞台を通じて、音楽と大衆文化の関係を大きく塗り替えつつある。

— RekisyNews 文化面 【1964年】

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