【ニューヨーク 2月7日】
英国のロック・グループ、ビートルズが本日、アメリカ公演のためニューヨークに到着した。イギリスのロック・グループが本格的な公演を目的として米国入りするのは初めてのことで、到着前から現地メディアや若者層の関心が高まっていた。
空港には数千人規模の若者が集まり、到着ロビーは早くも異様な熱気に包まれた。メンバーの姿が現れると、歓声と悲鳴が入り混じり、警備員が人垣を抑える場面も見られた。現地記者の一人は「これほどの歓迎は、映画俳優や政治家でも稀だ」と驚きを隠さなかった。
ビートルズは本国で発表した一連の楽曲が若者の支持を集め、短期間のうちに英国音楽界の中心的存在となった。彼らの音楽は従来の流行歌とは異なる軽快さと反抗的な響きを持ち、若年層の感情を強く捉えている。米国でもレコードの売れ行きは好調で、すでに複数の楽曲がラジオ放送で頻繁に流されている。
今回の訪米中、彼らはテレビ番組への出演や各地での公演を予定しており、米国の大衆文化にどのような影響を与えるか注目されている。音楽関係者の間では、英国発の新しい音楽潮流が米国市場に定着するかどうかの試金石になるとの見方も出ている。
若者文化の変化が語られる中、この訪米が一過性の話題に終わるのか、それとも長く語られる転機となるのか、数日後に迫った公演を前に関心が集まっている。
— RekisyNews 文化面 【1964年】