モラヴィアの現実を舞台に ヤナーチェク新作歌劇「イェヌーファ」初演

レオシュ・ヤナーチェク

【ブルノ 1月21日】

本日、モラヴィア地方の中心都市ブルノにある国立劇場において、作曲家 レオシュ・ヤナーチェク のオペラ イェヌーファ が初演された。地方の風俗と人間の内面を正面から描いたこの新作は、当地の聴衆に強い衝撃を与えている。

物語は農村社会を舞台に、若い女性イェヌーファとその周囲の人々が抱える愛憎、信仰、共同体の規範を描く。特に注目を集めたのは、日常会話の抑揚を思わせる旋律線と、感情の起伏に即応する独特の音楽語法である。従来の華麗なオペラ様式とは一線を画し、登場人物の心理をえぐるように音楽が進行する構成は賛否を呼びつつも、強い印象を残した。

初演の舞台では、地方色豊かな舞台装置と合唱が物語の重みを支え、終幕後には長い沈黙ののち拍手が湧き起こった。観客の間では「耳に残る旋律というより、胸に残る劇音楽」との声も聞かれ、民族的素材と近代的表現を結びつけた試みとして評価する意見が相次いでいる。

ブルノで産声を上げたこの作品が、今後プラハや国外の劇場へ広がるかどうかは未知数だが、ヤナーチェクの名を世に問う重要な一歩となったことは確かである。

— RekisyNews 文化面 【1904年】

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