【東京 1月19日】
戦後の混乱がなお続く中、本日、日本放送協会 のラジオ放送において、新たな音楽番組『のど自慢素人音楽会』が初めて放送された。全国各地の一般市民が自慢の歌声を披露するこの企画は、娯楽に飢えていた人々の心を明るく照らす試みとして注目を集めている。
番組は、特別な訓練を受けていない“素人”が主役となり、流行歌や民謡などを披露する構成が特徴である。審査や講評を交えながら進行する形式は、聴取者に親近感と参加意識を与え、歌を通じて人々を結びつける公共放送ならではの役割を強く印象づけた。
戦後の日本では、物資不足や生活難が続く一方で、文化や娯楽の再生が強く求められていた。そうした中、この番組は、音楽が持つ癒やしと希望の力を改めて示すものとなった。ラジオから流れる市井の人々の歌声は、聴取者にとって自らの生活と重なり合う存在となり、復興への意欲を静かに後押ししたといえる。
この『のど自慢素人音楽会』は、のちに番組名を NHKのど自慢 と改め、放送形態を変えながら長く親しまれていくことになる。今日の初放送は、戦後日本における国民参加型娯楽の出発点として、放送史に刻まれる出来事となった。
— RekisyNews 文化面 【1946年】
