【東京・浅草 1月13日】
国民的歌手の美空ひばりさんが、本日、東京・浅草国際劇場での公演後、観客の一人から塩酸をかけられ負傷する事件が発生した。事件は楽屋口付近で起き、周囲は一時騒然となった。
関係者によると、ひばりさんは舞台を終えて劇場関係者に見送られながら移動中、突然近づいてきた人物から液体を浴びせられたという。すぐに周囲が対応し、ひばりさんは病院に搬送された。命に別状はなく、負傷は顔や上半身の一部に限られるとされている。
警視庁は現場に居合わせた人物から事情を聴くとともに、芸能人を狙った悪質な傷害事件として捜査を開始した。浅草は連日多くの観客でにぎわう娯楽の中心地であり、今回の事件は関係者のみならず、ファンにも大きな衝撃を与えている。
戦後の混乱が色濃く残る中、ひばりさんは歌を通じて多くの人々に希望を与えてきた存在であるだけに、今回の事件については公演の安全確保や警備体制のあり方を問う声も上がり始めている。
ひばりさんの所属関係者は「静養に専念し、回復を最優先する」とコメントしており、今後の公演予定については調整中としている。
— RekisyNews 社会面 【1957年】
