【東京 12月20日】
本日、音楽著作物の権利保護と利用の調整を目的として、大日本音楽著作権協会が設立された。作曲家や作詞家の創作活動が拡大する一方、放送や興行、レコードなどでの利用が増える中、著作権を一元的に管理する機関の必要性が高まっていた。
同協会は、音楽著作物の使用許諾や使用料の徴収・分配を行い、創作者の権利を守ることを主な任務とする。これまで個別に行われてきた交渉や管理を集約することで、音楽文化の健全な発展を支える基盤を整える狙いがある。関係者からは、創作者が安心して制作に専念できる環境づくりにつながるとの期待が寄せられている。
近年、ラジオ放送の普及や映画・演劇での音楽使用が増加し、著作権を巡る問題は複雑化していた。協会設立により、利用者側にとっても手続きの明確化が進み、円滑な音楽利用が可能になると見込まれる。音楽と社会を結ぶ新たな制度の出発として、その運営が注目される。
— RekisyNews 社会面 【1939年】
