新言語「Perl」公開──実務志向の柔軟性で注目集める

ラリー・ウォール

【米国 12月18日】

本日、プログラマーのラリー・ウォール氏が、新たなプログラミング言語「Perl」を発表した。同言語は、テキスト処理やシステム管理の現場で頻発する雑多な作業を効率よくこなすことを目的として設計されており、既存の言語の長所を取り入れた実務志向の構成が特徴とされる。

発表によれば、PerlはC言語の処理能力、シェルの操作性、sedやawkに代表される文字列処理の機能を併せ持つ。記述の自由度が高く、短い記述で複雑な処理を実現できる点が強調され、「必要な仕事を素早く終わらせるための道具」として位置づけられている。ウォール氏は、形式的な美しさよりも実用性を優先する姿勢を示した。

当初はUNIX環境での利用が想定されているが、スクリプト言語としての汎用性から、研究機関や企業の計算機管理部門での活用が期待されている。専門家の間では、既存言語の隙間を埋める存在として評価する声がある一方、自由度の高さが可読性に影響する可能性を指摘する意見も見られる。

情報処理分野では、用途に応じた言語の使い分けが進みつつある。Perlの登場は、実務現場の要請から生まれた新たな選択肢として、今後のソフトウェア開発の在り方に一石を投じるものとなりそうだ。

— RekisyNews 科学・技術面 【1987年】

アイキャッチ画像 Randal Schwartz from Portland, OR, USA – Flickr, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2938351による

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