日本初のM&A専業会社「レコフ」創業──企業再編時代の到来を見据えた新業態が始動

【東京 12月10日】

本日、東京都内にて 株式会社レコフ が創業した。国内で初めての M&A(企業の合併・買収)を専門とする会社 であり、今後の日本企業の再編や成長戦略を支える新たなサービスとして、経済界から大きな注目が寄せられている。

レコフは、国内外の企業を対象にした買収・合併の仲介、企業価値の算定、戦略的提携の企画などを中心事業として掲げる。これまで日本では、金融機関が副次的に担当する程度にとどまっていたM&A業務を、専門会社として体系化・高度化する点が大きな特徴である。

創業記者会見で経営陣は、「これからの日本企業には、自社の成長だけでなく外部企業との連携が不可欠となる。われわれはその架け橋となりたい」と述べ、産業構造の転換期におけるM&Aの役割を強調した。

バブル景気の兆しが見える中、株式市場の活況や金融自由化の進展により、企業は従来以上に積極的な事業拡大や再編を進め始めている。経済評論家は、「専業会社の誕生は、日本企業が“守りの経営”から“攻めの経営”へと舵を切る象徴になる」と指摘し、レコフ創業がもたらす波及効果の大きさを評価した。

一方、企業買収への社会的理解はまだ十分に浸透しておらず、「乗っ取り」への不安を示す声も少なくない。レコフは、透明性の高い情報提供や企業同士の健全な協議を重視する姿勢を強調し、適切なM&A文化の形成に努めるとしている。

レコフの誕生は、日本企業が本格的に国際競争の中で生き残りを図るための重要な節目となるだろう。

今後、企業再編の現場で同社がどのような役割を果たすか注目が集まっている。

— RekisyNews 経済面 【1987年】

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