秋葉原に新たな常設劇場誕生──「秋葉原48劇場」初公演 “会いに行けるアイドル”が歩みを開始

【東京・秋葉原 12月8日】

本日、東京・秋葉原に新たな常設劇場 「秋葉原48(フォーティーエイト)劇場」 がオープンし、結成されたばかりの女性アイドルグループ AKB48 による第1回公演が行われた。メンバーはまだ平均年齢が若く、観客も数十人に満たない小規模なスタートとなったが、劇場は初日から熱気に包まれた。

劇場はJR秋葉原駅からほど近いドン・キホーテ秋葉原店の8階に設けられ、座席数はわずか数十席。ステージとの距離は極めて近く、観客は息遣いまで感じられるような空間で公演を楽しんだ。

「会いに行けるアイドル」を掲げるプロデューサー秋元康氏は、「新しいアイドルの形をここから作りたい」と挨拶し、新劇場の意義を強調した。

初公演では、まだデビューしたばかりのメンバーたちが自己紹介を行い、練習を重ねてきた楽曲を披露。緊張を隠せない様子ながらも、観客に真っ直ぐ向けられたパフォーマンスには初々しさと熱意があり、時折起こる拍手にメンバーが笑顔で応える場面も見られた。

観客のひとりは「本当に手が届きそうな距離。こういう劇場公演は新鮮だ」と語り、別の観客は「この子たちがどこまで成長するのか楽しみ」と期待を寄せた。秋葉原の街でも「毎日公演を行うアイドルが誕生した」と話題になっており、一部では早くも“新しい文化の兆し”との声もある。

劇場関係者は「小さく始まるが、ここから日本のエンターテインメントに新しい流れを作りたい」と話し、継続的に公演を行うことでファンとの距離を縮めていく方針を示した。

今日の第1回公演は、後に大きな影響力を持つグループへと成長する可能性を感じさせる静かな船出となった。

秋葉原の新劇場は、日常的にアイドルと観客が向き合う新たな実験の場として、今後の展開が注目される。

— RekisyNews 文化面 【2005年】

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