【東京 11月29日】
本日、東京都内において新たな運送事業会社「大和運輸」が設立された。創業者・小倉康臣氏を中心に、日々拡大する都市の産業活動に合わせ、大口荷主の貨物を定時かつ定路線で運ぶ自動車輸送事業を展開する方針で、関係者から大きな期待が寄せられている。
近年、工場の増加と商取引の活発化によって、鉄道輸送だけでは対応しきれない短中距離の貨物運搬が増えている。しかし、市場にはまだ自動車輸送を専門に扱う業者が少なく、荷主からは「決まった時刻に確実に運んでほしい」との要望が高まっていた。大和運輸はこの需要に応える形で誕生し、設立当初から企業向けの定期輸送を中心に事業を展開する意向を示している。
創業発表会では、黒塗りの貨物自動車が披露され、荷台構造や定路線計画を説明する資料が並んだ。現在の保有車両は多くないが、整備計画や運転手の育成方針まで準備されており、創業期としては異例の周到さに驚く記者も多かった。
小倉氏は、「都市の産業はますます発展してゆく。その基盤となる輸送を確かな時間管理で支えたい」と語り、定時運行の徹底こそが会社の信条であると強調した。
自動車輸送はまだ新しい分野であるが、燃料・整備コストの課題を抱えつつも、その機動力から着実に利用が広がっている。大和運輸の参入は、市場に競争と改善をもたらす可能性があり、今後の動向に注目が集まる。
本日の創業は、国内運送業が鉄道中心から多様化へ向かう転機となり得るものであり、都市の物流を支える新たな担い手として期待されている。
— RekisyNews 経済面 【1919年】
