【東京・浜松 11月28日】
本日、浜松高等工業学校および東京において、工学者の高柳健次郎氏によるブラウン管受像方式テレビジョンの公開実験が行われた。映像を電子的に走査して表示するこの方式は、従来の機械式方式を上回る精細な映像取得を可能とするもので、日本におけるテレビジョン技術研究に大きな一歩を刻んだものと評価されている。
実験では、走査線数40本程度の映像がブラウン管上に映し出され、観覧した技術者・学生・報道関係者らの間には、次世代映像装置としての将来性に関する期待と驚きが広がった。高柳氏は「映像の電送・表示を電子で行うことが、テレビジョンの本格的実用化への鍵となる」と述べ、機械式方式からの転換を示唆した。
この公開実験の背景には、欧米におけるテレビジョン研究の進展を受けた国内技術者の危機感があったとされる。高柳氏が1926年12月にブラウン管表示で「イ」の字を送受像した成功を皮切りに、1928年にはさらに「動く被写体」の受像デモンストレーションに成功したとされており、今回はそれに続くさらなる技術的進展の場として注目された。
今後は、撮像管・増幅回路の改良、実用走査線数の増加、送受像システム全体の実用化に向けた取り組みが加速される見込みであり、テレビジョンが家庭や公共施設に普及する時代が徐々に近づいていると専門家は語る。
— RekisyNews 科学技術面 【1928年】
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