全米ライフル協会、射撃技術向上を掲げて発足

【ニューヨーク州 11月17日】

アメリカ国内で射撃の普及と技量向上を目的とした新たな団体、全米ライフル協会(National Rifle Association)が本日創設された。南北戦争終結から6年、戦争で露呈した兵士の射撃精度の低さを改善する必要性が議論され続けており、今回の設立はその解決策として注目されている。

協会創設を主導したのは、北軍の退役将校ジョージ・ウィングゲートウィリアム・チャーチの両名。軍務経験を持つ二人は、射撃の科学的訓練が兵士の命中率向上に不可欠であると主張し、民間レベルでの射撃技術の育成を図るべく協会発足に踏み切った。協会は州政府とも連携し、射撃場の整備や競技会開催などを計画している。

この日、創立総会がニューヨーク州で行われ、会員募集とともに最初の射撃場建設計画が発表された。練習施設は州北部に整備され、一般市民も利用できる形を目指すという。会場には退役軍人や狩猟愛好家らが集まり、「正確な射撃は国防と市民生活の双方に資する」との声が聞かれた。

近年、辺境地帯では野生動物被害や盗賊事件が報告されており、銃の適切な取り扱いを求める声も高まっている。新協会は、無秩序な銃使用ではなく、安全規律の徹底と技術の体系的向上を掲げており、市民からの支持を集めつつある。新たな組織は、広大な国土を持つアメリカにおいて、射撃文化の基盤を形づくる存在となりそうだ。

— RekisyNews 社会面 【1871年】

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