【オックスフォード 11月7日】
イングランド王室は本日、国政に関する公式情報を国民に迅速かつ正確に伝えることを目的とした新たな定期刊行物『オックスフォード・ガゼット(The Oxford Gazette)』の創刊を発表した。創刊号は本日付で発行され、王政復古以後の国家広報体制に新たな一歩を記した。
この新聞は、国王チャールズ2世の命により創設されたもので、ロンドンで流行中のペストから逃れオックスフォードに宮廷を移していた王政機関が、離れた国民への情報伝達を補完する手段として位置づけられている。編集・発行は王室の印刷局が担う。
内容は主に王室の布告、官職の任命、貴族の動静、外交通信など、王政に関連する公的情報に限定され、信頼性の高い情報源としての役割を期待されている。現時点では週刊での刊行が予定されており、毎週月曜に発行される見通しだ。
かねてより、パンフレットや民間のニュース書簡に依存していた国内報道は信頼性に欠けるとの批判もあり、今回の創刊はその課題を克服する試みとみられる。今後は、王室の公式通達や国政の透明化を促す新たな基盤として、広く国民に読まれることが期待されている。
なお、『オックスフォード・ガゼット』は、王政がロンドンに戻った際には『ロンドン・ガゼット』として継続される可能性があるとの見方もある。
— RekisyNews 社会面 【1665年】
