【東京 10月23日】
任天堂株式会社は本日、ファミリーコンピュータ(ファミコン)用ソフト『スーパーマリオブラザーズ3』を全国一斉に発売した。1985年に発売された初代『スーパーマリオブラザーズ』から3年、シリーズ最新作となる本作は、発売前から圧倒的な注目を集めており、朝からゲームショップに長蛇の列ができるなど大きな盛り上がりを見せた。
『スーパーマリオブラザーズ3』は、シリーズならではの横スクロールアクションに加え、新要素「マップ画面」や「変身能力」などが導入された意欲作。マリオは新たに「しっぽマリオ」「カエルマリオ」「タヌキマリオ」など多彩な姿に変身でき、空を飛んだり水中を泳ぎやすくなるなど、ゲーム性の幅が格段に広がった。
物語の舞台は「キノコワールド」と呼ばれる8つの国で、プレイヤーは各国のボス「クッパの子どもたち(コクッパ)」を倒しながらピーチ姫救出を目指す。敵キャラクターや仕掛けのバリエーションも増え、ファミコンの限界を超えるグラフィックやサウンド表現が話題となっている。
また、2人同時プレイにも対応しており、プレイヤーはマリオとルイージを交代しながら冒険を進めることができる。親子や友人と楽しむ姿が各地の家庭でも見られそうだ。
一部の販売店では、入荷直後に完売する事態も発生しており、今後しばらくは品薄状態が続くと見られる。任天堂は追加出荷を急ぐとともに、来年以降の海外展開も視野に入れているという。
1980年代を代表するファミコンソフトの決定版として、『スーパーマリオブラザーズ3』はゲームの“金字塔”として語り継がれることになりそうだ。
— RekisyNews 娯楽面 【1988年】